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令和3年5月24日 歌舞伎町商店街振興組合 第60回通常総会開催 6期12年理事長職を務めた片桐基次氏(70)が退任、新理事長に杉山元茂氏(68)が就任。 [事務局]


5月24日(水)、新宿プリンスホテル25F、風雅(FUGA)にて歌舞伎町商店街振興組合の令和3年度第60回通常総会が開催されました。コロナ禍にあって、なおかつ緊急事態宣言下ではありますが、本年は事業計画の議事はもとより役員改選年度のため、やむなく敢行。感染対策を万全に新宿プリンスホテル25Fの風雅(FUGA)にて開催しました。
組合員数211名に対し、本総会出席者数は41名、委任状数82名 合計123名。よって、本総会は過半数を越え、議決の決定数を満たしました。
歌舞伎町商店街振興組合は、その名の通り商店街振興組合法によって定められた商店街が形成されている地域、当該組織の場合は歌舞伎町一丁目地域を所管します。歌舞伎町の戦後間もなく設立された復興協力会からの流れが前身母体となって、振興組合法の施行年、昭和37年(1962年)に合わせて日本で最初に設立された商店街振興組合で、今年が59年目ということになります。
現在は歌舞伎町一丁目地域内の地権者を中心に組織が形成されており、各テナント事業者は組合員としてではなく、町内各通り別の町会に所属することが前提となってきました。また歌舞伎町にはその他各同業組合等もありますが、町会やそれら同業組合などの横断組織としての意味合いもあります。
歌舞伎町商店街振興組合は二棟の建物・土地(歌舞伎町商店街振興組合ビル、弁天堂ビル)を持つ地権者でもあります。歌舞伎町商店街振興組合設立当初に組合員からの出資によってこれら資産を形成、現在に至っても賃料等事業収益が組合活動の予算の大半を賄っています。
理事長職に就く以前、専務理事だったころから、"歌舞伎町よくしよう委員会"を立ち上げた片桐基次氏(酒屋「丸石」)。委員会は組合員以外でも歌舞伎町に関わりを持ち、思い入れのある人の参加を受け入れ、時は"歌舞伎町ルネッサンス"という行政主導の映画館街再開発を核とした地域再生の途についたばかりのころでした。
"歌舞伎町浄化作戦"と再開発、この両輪を中心になって牽引してきたのが片桐氏です。
「よくしよう委員会」は片桐氏が理事長に就いたときに解散、と同時に、それまで組合と疎遠になっていた杉山元茂氏(とんかつ茶漬け「すずや」社長)を組合執行部にひき戻し、この時よりすでに次期歌舞伎町の長は杉山氏に、というアタマが片桐氏にはあったようです。
当時組合内部から「よくしよう委員会」は外ものとして反発があったのですが、閉鎖的だった組合事業に、なんというか心が響けば外の人材でも登用する等、ひらいた組織へと変貌させた片桐氏の志は杉山氏にどう引き継がれていくのでしょう。
あれから12年、2015年の新宿東宝ビル竣工を機に町には一気に外国人が溢れ、観光拠点の街へと変貌してきたわけです。しかし、このコロナ禍にあってインバウンド経済は瞬く間に蒸発、観光客頼みの経済の危うさを思い知ったこの1年でした。

新たに理事長に就任した杉山元茂氏(68、とんかつ茶漬け「すずや」社長)のあいさつ
「6期12年、理事長を務められました片桐さんの後任といたしまして、今期より理事長職を務めさせていただくことになりました。
戦後の焼け野原から歌舞伎町が誕生して70年余り経ちました。このコロナ禍の前には、歌舞伎町に観光客も含め大勢の人が行き交う街の賑わう様子があって、まさに70年前、街を作った方々もそういう繁華街を夢見て汗を流し街を造られたと思います。
これからも、その志をうけ、もう一度、アジア一、世界一の繁華街を目指して、はじめの一歩から街づくりに励んでまいりたいと思います。
(つい2年前まで)そうした賑わいが街にあったのですが、本当に順風満帆だと思ってた時期があったことを、皆さんも記憶に新しいことだと思いますが、ご承知の通り、今や空きテナントだらけ、しかも昨年、"夜の街"に象徴される過剰な報道によって、この歌舞伎町のブランドも大きく傷ついてしまっています。
でも、再びこの街に、世界中から多くの人々が集まって、そういう人たちを迎える街の自分たちも生き生きと輝き、おもてなしができるように、優しく温かく魅力的な繁華街を、皆様と手を携えて、街を再生してまいりたいと思います。
とはいえ、失ったものも大きいだけに、大変だと思います。どうぞ皆様、これからも、今まで以上のご理解、ご協力をいただき、一緒に再建に力をお貸しいただきたいと思います。なにとぞよろしくお願いいたします。」
以下、総会議事より抜粋
令和2年度事業報告(自 令和2年4月1日 至 令和3年3月31日)
2020 東京オリンピック・パラリンピックへの期待が大きかった今年度でしたが、昨年度末からの新型コロナウイルス蔓延により、新年度スタート直後の4月7日に緊急事態宣言が発令され、全く先行きが読めない1年が始まりました。
更に年が明けて早々1月8日には2回目となる緊急事態宣言発令となり、歓楽街としては散々な1年となってしまいました。
この影響で各種行事の殆どが中止・延期となり、会合も大半は書面開催又は中止でした。世の中が動いていない中、組合っとしても殆どの活動が中止となりました。
新型コロナ禍にあって東京都は繁華街対策とりわけ「夜の街」の感染防止対策を講じ、また歌舞伎町があたかも感染源であるかのような報道もあり、まちは死んだ状態となってしまいました。
新宿区では独自の幹線たち策としてコロナ対策協議会を立ち上げ、感染拡大防止に努めました。組合としてこれを全面って気に協力し、ホストクラブ・キャバクラ等の協力もあり「夜の街」関連の報道は落ち着きをみせています。
令和3年度事業計画(自 令和3年4月1日 至 令和4年3月31日)
昨年来の新型コロナの影響、東京オリンピック・パラリンピック開催の不透明性など年度の予想が全く立てられない中、役員改選期に伴い組合内の組織・体制を整えるには良い機会となるでしょう。
まちの将来像、これを具現化するための組合の役割を考え構築してまいります。
コロナの終息が読めない中、多々困難もあると思いますがどうか理解を賜り、ご協力をお願いを申し上げます。
尚、個々の詳細事業につきましては昨年の実績は特異的なものと判断し、例年並みのもので立案させていただきました。
事業計画(116,210,000) ※括弧内は項目ごとの予算額
(1)共同宣伝事業(31,380,000)
 ①地域活性化に関する事業
 ・外国人観光客に対するコンシェルジュ事業
 ・大型バス導入対策
 ・TMO主催イベントの後援・協力
 ②ホームページ(ポータルサイト)の更新管理
(2)環境浄化・美化事業(7,190,000)
 ①地域安全・安心に関する事業
 ・地域安全安心ステーションの維持・管理
 ・防犯パトロールの実施(悪質客引きの撲滅)
 ・違法看板の是正指導(合同監察への参加)
 ・消防地域協定に基づく防火防災意識の向上を求める活動
 (合同防火訓練、地域防災活動)
 ・美化推進活動(定期的な清掃活動)
 ・その他参画各種協議会への協力活動
 ②食品衛生管理活動
(3)振興事業(2,000,000)
 ①各町会活動促進に対する支援協力活動
 ②部会並びに委員会活動の促進
 ③関係各団体への支援協力活動
 (4)組合ビル管理費(33,800,000)
 ・組合ビルの維持管理
(4)弁天堂維持費(1,530,000)
 ・弁天堂ならびに弁財天ビルの維持管理
(5)福利厚生事業(330,000)
 ・勉強会、親睦会などの実施
その他、一般管理費(人件費、業務費等 21,800,000)、事業外費用(支払利息 4,600,000)、 予備費(13,580,000)

会の最後に、前理事長として片桐基次氏から「歌舞伎町は不滅ですので、これから、杉山理事長には、若手の方々をどんどん起用していただいて、まったく新しい歌舞伎町を築いていただき、また来年度には東急さんの素晴らしいビルが竣工予定ですので、皆さん本当にご苦労していただく時期ですけれど、コロナ禍が明けたあとは、素晴らしい歌舞伎町にもう一回戻りますので、皆さんで頑張っていきましょう。」と〆の言葉。

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